独立して起業したエンジニアが仕事をするときには、必ずしも企業のオフィスに毎日通わなければならないということはない。契約先の企業とどのような内容の契約書を交わすかによって働き方を自由に変えられるため、自分が希望しているスタイルで働けるようになるからである。
エンジニアが企業と契約するときによく選ぶのが委託契約と請負契約の二つであり、この二つの性質の違いは知っておくと良い。委託契約は企業が行っている業務の一部を委託する目的で契約するのが特徴で、基本的には労働そのものに対して報酬が支払われる。そのため、通常は正社員として企業に勤めるのと同様にオフィスに通うスタイルで働くことになりやすい。働く場所は内容によっては自宅などのオフィス外にできる場合もある。
一方、請負契約の場合には企業が要求している成果物を完成させて納品することにより対価となる報酬を手に入れられる。この場合には成果物を作り上げる場所はオフィスでなくても構わない場合が多く、自宅で仕事をするようになるのが一般的だ。
また、請負契約の場合には労働に対して報酬が支払われるわけではないため、仕事をする時間の長さも時間帯も指定されることはない。そのため、自分で自由に仕事のスケジュールを組めるのが請負契約で働いたときの特色となっている。どちらの方が良いかを考えながら仕事を探していくのは重要であり、必要に応じて企業側に要求を出して契約方法を変えるのも良いだろう。